住宅購入時、多くの方が住宅ローンを利用します。
なかでも変動金利型は、固定金利より金利が低い水準になりやすいことから
選ばれやすい一方、気になるのが「金利が上がったときの返済負担」です。
最近は、金融政策の変更(利上げ)に関するニュースも増え、
「返済額が急に増えるのでは?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、政策金利の引き上げが変動金利に波及した場合を想定し、
住宅ローン3,000万円で金利が0.25%上がったとき、
毎月の返済額がどれくらい増えるのかを、分かりやすく解説します。
日銀が利上げすると、変動金利も上がるの?
変動金利型住宅ローンの金利は、銀行が設定する「基準金利」をもとに決まります。
この基準金利は、一般的に短期プライムレートなど短期金利の動きと関連が深く、
日銀の政策金利が引き上げられる局面では、時間差を伴いながら上昇することがあります。
つまり、利上げが行われた場合、変動金利型住宅ローンの適用金利も、
将来的に上がる可能性があるということです。
(※ただし、上昇幅や反映タイミングは金融機関・契約条件で異なります)
【試算】金利が0.25%上がった場合、返済額はどれだけ増える?
ここでは「住宅ローン金利も同じく0.25%上がる」と仮定して試算します。
前提条件
借入残高:3,000万円
残り返済期間:30年
返済方法:元利均等返済
ボーナス返済:なし
現在の適用金利:0.70%
上昇後の金利:0.95%(+0.25%)
月々の返済額(目安)
金利0.70%:約92,400円
金利0.95%:約95,800円
■増加額:月あたり約3,400円
この差額が30年間続くと仮定すると、
■ 総返済額は約122万円増える計算になります。
0.25%だけ に見えても、返済期間が長いほど影響は大きくなります。
変動金利でも「すぐ返済額が上がらない」ことがある理由
変動金利型住宅ローンには、返済額の急上昇を抑えるため、
次のような仕組みがある場合があります(金融機関・商品により異なります)。
5年ルール
金利が見直されても、返済額は原則5年間据え置きになる仕組み。
125%ルール
返済額を見直す際も、直前の返済額の125%までに上昇が抑えられる仕組み。
これにより、急激な家計負担を避けやすい一方で、注意点があります。
「返済額が据え置き=負担が増えない」ではない
返済額が当面変わらないケースでも、金利が上がれば利息は増えます。
その結果、
元本の減りが遅くなる
将来的に返済額の見直しが必要になる
トータルの返済額が増える可能性がある
といったことが起こり得ます。
「今月の支払いが増えていないから大丈夫」と考えるのではなく、
残高推移や返済計画を定期的に確認することが重要です。
金利上昇局面で見直したい3つのポイント
金利が上がる局面では、次のような観点で一度整理しておくと安心です。
現在の適用金利と見直しタイミング(半年ごとなど)
家計に対する許容範囲(月数千円〜数万円の変動に耐えられるか)
対策の選択肢
繰上返済
固定金利への切り替え検討
借り換え比較(諸費用込みで判断)
まとめ
政策金利の引き上げが変動金利に波及すると、
住宅ローン返済額が増える可能性があります。
今回の条件(借入3,000万円・残30年)では、
金利が0.25%上がると月々約3,400円、総額で約122万円増える試算となりました。
変動金利には返済額の急上昇を抑える仕組みがある一方、
金利上昇分の利息は増え、総返済額が増えるリスクは残ります。
不安がある方は、早めに返済計画の再点検をおすすめします。